保育士試験の筆記試験の合格率は難関の20%台
筆記試験全科目の合格率が20%の難関試験と言われる理由は、試験科目が9科目という点。
ですが、試験はマークシート形式で、6割の正解で合格となります。9科目の特徴を理解した上で効率的に勉強すれば、短期間でも合格をめざせます!子どもの発達や食に関すること、病気やケガの対応方法、子どもに関する法律など、得意な科目が必ずあるはずです!
保育士筆記試験の難易度を科目別に比べてみました
9科目の中でも難易度には差があります。個人差はありますが、全体的に難易度が高いのは、
『社会的養護』『教育原理』『社会福祉』の3科目。ついで『子ども家庭福祉』『子どもの食と栄養』『子どもの保健』の3科目。『保育実習理論』『保育の心理学』『保育原理』の3科目は、比較的易しい分野で合格がめざしやすい科目と言われています。
どんな事を学習するの?保育士筆記試験の各科目の特徴とは?
■社会的養護
社会的養護とは「子どもの最善の利益」のために「社会全体で子どもを育む」ことが理念となっています。児童養護施設など、保育所以外の児童福祉施設に入所している子どもについて、社会的養護の仕組みや現状などを学習します。
■教育原理
教育に関する人物と思想や著書などを学び、現代において「教育とは何か」「良い教育とはどんなものか」を考える科目です。
※教育原理と社会的養護は、2科目セットとして、それぞれ10問中6問以上の正解で、合格となります。通称「ニコイチ」と呼ばれる科目です。
■社会福祉
保育士は福祉の資格です。社会の中で辛さを感じている保護者、自分で声をあげることのむずかしい子どもたちに寄り添うために、社会における福祉のあり方や思想などを学習します。
■子ども家庭福祉
子どもの福祉のためには家族の幸せ(家庭福祉)が必要である、という基本的な考え方から、子どもを取り巻く環境や里親制度、児童虐待や少子化問題などについて学習します。『社会的養護』『社会福祉』と学習内容が重複する部分もあるため、一緒に勉強すると効率的よく学べます。
■子どもの食と栄養
子どもは自ら「食」を準備することができません。子どもの心身の健康や発達に繋がる「食」を理解し、それを実践できるように学びます。子どもの年齢により必要な栄養素や食事の摂り方なども必要な知識となります。
■子どもの保健
子どもの成長に伴う身体発達や、ケガ、病気の予防や対応について、保育の現場で役立つ知識が求められる科目です。
■保育実習理論
保育所や保育士についての知識を基に、実習(実践)の場で求められる技術や保育方法、実技試験につながる基礎知識も学びます。
■保育の心理学
それぞれの年齢の子どもの、心の成長についてや、発達についてを学びます。運動機能、言語機能、知的発達、社会性の発達などに関する理論や、子どもの心身症、かかわりの難しい子どもに対しての個別的な配慮、支援の必要な子どもについての知識も学んでいきます。
■保育原理
保育を支える理念や制度、保育の歴史など、保育の基礎を学びます。「子どもを理解すること」「保育の目標や内容」「保育の計画」について、『保育所保育指針』という法律を中心に勉強していきます。
保育士試験の9科目、どの科目に興味を持たれましたか?
子育て経験のある方は、改めて学ばなくても答えられる問題もあるので、身近に感じる科目からトライしてみましょう。子どもの成長や行動など、具体的な姿をイメージしながら楽しく学んでください!