令和1年度 保育試験 過去問題
ABCD | |
1 | ○○○× |
2 | ○○×× |
3 | ×○○× |
4 | ××○○ |
5 | ×××○ |
正解 4
A × 不適切です。集団的な一斉保育ではなく、一人一人の発達過程に応じ保育を行い、個人差に十分配慮することが大切です。
(「保育所保育指針」第1章「総則」1「保育所保育に関する基本原則」(3)保育の方法 ウ 参照)
B × 不適切です。保育の環境は、人的環境も物的環境も重要です。
(「保育所保育指針」第1章「総則」1「保育所保育に関する基本原則」(4)保育の環境 参照)
C 〇 適切です。
D 〇 適切です。
ABC | |
1 | ○○○ |
2 | ○○× |
3 | ×○○ |
4 | ××○ |
5 | ××× |
正解 3
A × 不適切です。保育所は「児童自立支援施設」ではなく児童福祉施設の一つです。
B 〇 適切です。
C 〇 適切です。
ABCD | |
1 | ○○○× |
2 | ○×○○ |
3 | ○××× |
4 | ×○○○ |
5 | ×○×○ |
正解 3
A 〇 適切です。
B × 不適切です。 一人一人の子どもの発達過程や状況を十分に踏まえ、3歳以上児は個の成長と、子ども相互の関係や協同的な活動が促されるよう配慮することが必要です。
C × 不適切です。「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を到達目標にするという記述はありません。
D × 不適切です。全体的な計画は施設長が単独で作成するという記述はありません。全職員が参画し、創意工夫をして作成し、全職員が共通理解をもって取り組むことが必要です。
ABC | |
1 | アイウ |
2 | アウエ |
3 | イアウ |
4 | イアエ |
5 | イウエ |
正解 4
A イ 食事、睡眠等の生活のリズムの感覚が芽生える。
B ア 安心できる関係の下で、身近な人と共に過ごす喜びを感じる。
C エ 見る、触れる、探索するなど、身近な環境に自分から関わろうとする。
「保育所保育指針」第2章「保育の内容」 1「乳児保育に関わるねらい及び内容」参照
幼稚園や保育所もかかる意味で、もとより学校であるが、それが子どもの生活環境を改造していくための教育的計画であるからには、何よりもまず子どもの自然である利己的生活を、共同的生活へ指導していく任務を負わねばならない。
したがって幼稚園、保育所の保育案は「社会協力」ということを指導原理として作製されなければならないもので、幼稚園と保育所との教育はこの原理によって統一されるのである。
1 | 倉橋惣三 |
---|---|
2 | 城戸幡太郎 |
3 | 東基吉 |
4 | 坂元彦太郎 |
5 | 橋詰良一 |
正解 2
城戸幡太郎は昭和初期の教育学者です。「子どもは大人が導く」という社会中心主義を提唱し、「社会協力の訓練」を保育の目的、指導原理として明示しました。
幼稚園や保育所もかかる意味で、もとより学校であるが、それが子どもの生活環境を改造していくための教育的計画であるからには、何よりもまず子どもの自然である利己的生活を、共同的生活へ指導していく任務を負わねばならない。 したがって幼稚園、保育所の保育案は「社会協力」ということを指導原理として作製されなければならないもので、幼稚園と保育所との教育はこの原理によって統一されるのである。
1 | 律動遊戯 |
---|---|
2 | 誘導保育 |
3 | 学校教育法草案 |
4 | 家なき幼稚園 |
5 | 保育問題研究会 |
正解 5
1 × 不適切です。「律動遊戯」を創作し発表したのは、土川五郎です。
2 × 不適切です。「誘導保育」を提唱したのは、倉橋惣三です。
3 × 不適切です。「学校教育法」草案の作成に携わったのは、坂元彦太郎です。
4 × 不適切です。「家なき幼稚園」を開設し露天保育を行ったのは、橋詰良一です。
5 〇 適切です。「保育問題研究会」を設立したのは、城戸幡太郎です。
ABCD | |
1 | ○○○× |
2 | ○○×× |
3 | ×○○○ |
4 | ××○○ |
5 | ×××○ |
正解 4
A × 不適切です。母親学校の創始者は、コメニウスです。
B × 不適切です。モンテッソーリが敏感期ととらえたのは、青年期ではなく幼児期です。
C 〇 適切です。
D 〇 適切です。
【事例】
Kちゃん(生後7か月)は、家庭では保護者がおんぶ紐でおんぶをしたまま昼寝をする習慣がある。保育所に入所後は、担当保育士が保護者に家庭での昼寝の様子を聞き、家庭での入眠方法を踏襲 し保育士がおんぶをして午睡をしていた。Kちゃんは入所後1か月が経過したが布団ではなかなか眠 れず、ウトウトしてもすぐに目を覚ましては泣いてしまい、十分に睡眠がとれない日々が続いている。
【設問】
担当保育士の今後の対応として、「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」、第4章「子育て支援」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A: 担当保育士との信頼関係を築けるようにKちゃんが泣いたら応答し、担当保育士との関わりがKちゃんにとって安心で心地よいものとなることをまず心がける。
B: いずれ保育所の睡眠環境に慣れて眠るようになるとの見通しから、今後もしばらく担当保育士がおんぶして寝かせるようにしていく。
C: 保護者に保育所でのKちゃんの状況を伝え、家庭でも保育所の環境を想定して、睡眠導入時から布団で寝られるようにするためにおんぶ紐の使用をやめるように話す。
D: なるべく早く保育所の睡眠環境に慣れて眠れるように、泣いても極力応答せずにKちゃん自身が入眠リズムをつくっていくことを心がける。
ABCD | |
1 | ○○×× |
2 | ○×○○ |
3 | ○××○ |
4 | ×○○× |
5 | ××○× |
正解 1
A 〇 適切です。
B 〇 適切です。
C × 不適切です。一方的におんぶ紐の使用をやめるように話すのは不適切です。子育て支援の一つに「保護者の気持ちを受け止め、相互の信頼関係を基本に、保護者の自己決定を尊重すること」とあります。
D × 不適切です。泣いても極力応答しないのは不適切です。早く保育所の睡眠環境に慣れて眠れるように、受容的、応答的なかかわりが重要です。
【事例】
Yちゃん(4歳、女児)がS保育所からの帰り道、母親にその日のことを話している。その日、Yちゃんは袖に花の飾りがいくつかついたお気に入りの洋服を着ていた。花の飾りは糸で止められていて、手で引っ張ると簡単に取れてしまうものである。Yちゃんの洋服の花に興味を持った男の子たちが引っ張って、取れてしまった。Yちゃんは、花が取れてしまって本当は嫌だったのだけど、嫌と言えなかったと母親に話す。Yちゃんは、日頃からおとなしく、母親は保育所でも周りの友達に遠慮がちになっているのではないかと心配している。母親は、Yちゃんの話を聞いて、このことを連絡帳に書いて担当保育士に伝えることにした。
【設問】
担当保育士のYちゃんの母親への対応として、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の3「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」、第4章「子育て支援」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A: 子ども同士のトラブルはあって当たり前なので、そんなに気にすることではないと母親に伝える。
B: Yちゃんとクラスの子どもとの関係を気にかけて見ていくことを母親に伝える。
C: Yちゃんに、嫌だと思ったときは相手に伝えて大丈夫だと話していくことを母親に伝える。
D: クラス全体に対して、一人一人が大事にしている物は、周りのみんなも大事にするように伝え、そのことをYちゃんの母親に伝える。
ABCD | |
1 | ○○○× |
2 | ○○×○ |
3 | ×○○○ |
4 | ××○○ |
5 | ××○× |
正解 3
A × 不適切です。気にすることではないと母親に伝えるのは不適切です。保護者の気持ちを受け止め、保護者との相互理解を図るよう努めることが大切です。
B 〇 適切です。
C 〇 適切です。
D 〇 適切です。
「保育所保育指針」第2章「保育の内容」3「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」、第4章「子育て支援」参照
保育所における保育は、( A )及び( B )を( C )に行うことをその特性とし、その 内容については、厚生労働( D )が定める( E )に従う。
ABCDE | |
1 | エアキケク |
2 | エコオウイ |
3 | カアオケク |
4 | カコオウク |
5 | カコキウイ |
正解 1
保育所における保育は、( A:エ 養護 )及び( B:ア 教育 )を( C:キ 一体的 )に行うことをその特性とし、その内容については、厚生労働( D:ケ 大臣 )が定める( E:ク 指針 )に従う。
「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」 第35 条参照
ABCD | |
1 | ○○○× |
2 | ○×○○ |
3 | ×○○× |
4 | ×○×○ |
5 | ×××○ |
正解 3
A × 不適切です。フランスではなくイタリアで実施されました。
B 〇 適切です。
C 〇 適切です。
D × 不適切です。ルドルフ・シュタイナーは、シュタイナー教育の実践者で、レッジョ・エミリアの保育・教育実践の考え方を支えたわけではありません。
ABCDE | |
1 | ○×○×○ |
2 | ○××○× |
3 | ×○○×× |
4 | ×○×○× |
5 | ×××○○ |
正解 5
A × 不適切です。「生命の保持」ではなく、「情緒の安定」の内容です。
B × 不適切です。「生命の保持」ではなく、「情緒の安定」の内容です。
C × 不適切です。「生命の保持」ではなく、「情緒の安定」の内容です。
D 〇 適切です。
E 〇 適切です。
「保育所保育指針」第1章「総則」2「養護に関する基本的事項」参照
ABCD | |
1 | ○○○× |
2 | ○○×○ |
3 | ○××○ |
4 | ××○× |
5 | ×××○ |
正解 3
A 〇 適切です。
B × 不適切です。子どもの生活や遊びの姿に視点をあてた内容の記録が重要です。
C × 不適切です。自らの保育実践を振り返り、自己評価することで専門性の向上や保育実践の改善に努めることが大切です。計画通りに保育を展開することが重要ではありません。
D 〇 適切です。
「保育所保育指針」第1章「総則」 3「保育の計画及び評価」参照
障害のある子どもの保育については、一人一人の子どもの( A )や障害の状態を把握し、適切な( B )の下で、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、( C ) 計画の中に位置付けること。また、子どもの状況に応じた保育を実施する観点から、家庭や関係機関と連携した( D )のための計画を( E )作成するなど適切な対応を図ること。
ABCDE | |
1 | アイケエク |
2 | アオカケウ |
3 | アケエカウ |
4 | キイカエク |
5 | キオエカク |
正解 4
障害のある子どもの保育については、一人一人の子どもの( A:キ 発達過程 )や障害の状態を把握し、適切な( B:イ 環境 )の下で、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、( C:カ 指導 ) 計画の中に位置付けること。また、子どもの状況に応じた保育を実施する観点から、家庭や関係機関と連携した( D:エ 支援 )のための計画を( E:ク 個別に )作成するなど適切な対応を図ること。
ABCD | |
1 | ○○×○ |
2 | ○×○× |
3 | ×○○× |
4 | ×○×○ |
5 | ××○○ |
正解 3
A × 不適切です。保護者から直接情報を得て説明するのではなく、「市町村の支援の下に、子どもの育ちを支えるための資料が保育所から小学校へ送付されるようにすること」が適切です。
B 〇 適切です。
C 〇 適切です。
D × 不適切です。「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」が到達目標ではありません。小学校教育が円滑に行われるよう「育って欲しい姿」を共有するなど連携し、円滑な接続を図っていくことが大切です。
「保育所保育指針」第2章「保育の内容」4「保育の実施に関して留意すべき事項」(2)「小学校との連携」参照
【Ⅰ群】
A 二葉幼稚園
B 守孤扶独幼稚児保護会
C 東京女子師範学校附属幼稚園
D 家なき幼稚園
【Ⅱ群】
ア 関信三
イ 野口幽香
ウ 赤沢鍾美
エ 橋詰良一
オ 石井十次
ABCD | |
1 | イウアエ |
2 | イウアオ |
3 | イエウア |
4 | ウアイエ |
5 | ウイエオ |
正解 1
A 二葉幼稚園は、野口幽香が創設しました。
B 守孤扶独幼稚児保護会は、赤沢鍾美が創設しました。
C 東京女子師範学校附属幼稚園の初代監事(園長)は、関信三です。
D 家なき幼稚園は、橋詰良一が創設しました。
【Ⅰ群】
A 消極的教育
B メトーデ
C ガーベ(恩物)
D 性格形成学院
【Ⅱ群】
ア オーエン(Owen, R.)
イ フレーベル(Fröbel, F.W.)
ウ ルソー(Rousseau, J.-J.)
エ ペスタロッチ(Pestalozzi, J.H.)
ABCD | |
1 | アイウエ |
2 | アウイエ |
3 | ウイエア |
4 | ウエアイ |
5 | ウエイア |
正解 5
A 消極的教育を実践したのはルソーです。
B メトーデを実践し確立したのはペスタロッチです。
C ガーベ(恩物)を考案したのはフレーベルです。
D 性格形成学院を創設したのはオーエンです。
【事例】
Mちゃん(1歳11か月、女児)は、この4月にJ保育所の1歳児クラスに入所した。欠席が多く 休みがちではあるが、少しずつ保育所の生活に馴染めてきている。
7月に入って1歳児クラスでは、水遊びが始まった。Mちゃんは水着に着替え終わっているが、体操の音楽が流れ、保育士や周りの友達がリズムに合わせて身体を動かす中で、座りこんだり寝転んだ りしている。みんながテラスに出て、ビニールプールに入ったりじょうろに水を入れたりして水で遊び始めても、Mちゃんは寝転んだままである。担当保育士が「一緒にやろう」と声をかけると、Mちゃんは泣き出したので、ひざに抱き上げて少し落ち着いたところでテラスに行く。友達がビニールプールに入っている様子を見せても、Mちゃんは担当保育士にしがみついて「いや!」と硬い表情で強く言う。その日は、水で遊ばなかった。
【設問】
「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の2「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」、第4章「子育て支援」に照らし、Mちゃんと保護者への担当保育士のこれからの対応として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A: 安心して遊び始めることができない気持ちを受け止めて、Mちゃんのやりたい遊びを一緒に探す。
B: 遊び始めると気持ちも切り替わるかもしれないので、泣いてもビニールプールにMちゃんを座らせる。
C: みんなと同じ活動を経験することが大事なので、友達と一緒に水遊びをするようにMちゃんに働きかける。
D: 保護者に、今日のプールでの様子を伝えるとともに、家庭での遊びの様子を聞く。
E: 保護者に、家庭で水に慣れるように指導してくださいと伝える。
ABCDE | |
1 | ○××○× |
2 | ○×××○ |
3 | ×○○×○ |
4 | ×○×○× |
5 | ××○×○ |
正解 1
A 〇 適切です。
B × 不適切です。「自我が形成され、子どもが自分の感情や気持ちに気付くようになる重要な時期であることに鑑み、情緒の安定を図りながら、子どもの自発的な活動を尊重するとともに促していく」とあります。泣いてもビニールプールにMちゃんを座らせることは不適切です。
C × 不適切です。上記同様、無理に他の子と同じ活動を強要するのは不適切です。
D 〇 適切です。
E × 不適切です。Mちゃんや保護者の気持ち、家庭の状況を考えず、保育士主導で指導をすることは不適切です。
「保育所保育指針」第2章「保育の内容」2「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」、 第4章「子育て支援」参照
ABCD | |
1 | ○○×× |
2 | ○×○○ |
3 | ○×○× |
4 | ×○×○ |
5 | ××○× |
正解 2
A 〇 適切です。
B × 不適切です。通称「保育ママ」と呼ばれる「家庭的保育事業」の利用定員は、1人の保育者につき子どもは3人以下(補助者が他にいれば5人以下)です。
C 〇 適切です。
D 〇 適切です。
「子ども・子育て支援新制度」を確認しておきましょう。
ABCD | |
1 | ○○○× |
2 | ○○×○ |
3 | ○×○× |
4 | ×○×○ |
5 | ××○× |
正解 5
A × 不適切です。平成29年(32793か所)と平成30年(34763か所)を比較すると、増加数は2000か所に達していません。
B × 不適切です。平成29年と平成30年を比較すると、保育所の数は増加(23410か所 → 23,524か所)していますが、利用児童数は減少(2116641人 → 2088406人)しています。
C 〇 適切です。
D × 不適切です。特定地域型保育事業の数(4893事業 → 5814)と利用児童数(56923人 → 71719人)は共に増加しています。
※「保育所等関連状況取りまとめ」は令和2年4月1日版が最新です。
〇保育所等利用定員は297万人(前年比7万9千人の増加)
〇保育所等を利用する児童の数は274万人(前年比5万8千人の増加)
〇待機児童数は12439人で前年比4333人の減少