令和1年度 保育試験 過去問題
われらは、( A )の精神にしたがい、児童に対する正しい観念を確立し、すべての児童の ( B )をはかるために、この憲章を定める。
児童は、人として尊ばれる。
児童は、( C )として重んぜられる。
児童は、よい( D )の中で育てられる。
1 | A:日本国憲法B:幸福C:社会の一員D:環境 |
---|---|
2 | A:日本国憲法B:幸福C:地域の一員D:環境 |
3 | A:日本国憲法B:健全な発達C:社会の一員D:社会 |
4 | A:児童福祉法B:健全な発達C:社会の一員D:環境 |
5 | A:児童福祉法B:幸福C:地域の一員D:社会 |
正解 1
われらは、( A 日本国憲法 )の精神にしたがい、児童に対する正しい観念を確立し、すべての児童の ( B 幸福 )をはかるために、この憲章を定める。
児童は、人として尊ばれる。
児童は、( C 社会の一員 )として重んぜられる。
児童は、よい( D 環境 )の中で育てられる。
「児童憲章」前文 参照。
ABCD | |
1 | ○○○× |
2 | ○○×○ |
3 | ○××○ |
4 | ×○×○ |
5 | ××○× |
正解 2
A 〇 適切です。
B 〇 適切です。
C × 不適切です。滝乃川学園の創立者は石井亮一です。糸賀一雄は知的障害児施設「近江学園」を創設し、後に重症心身障害児施設「びわこ学園」を設立しました。糸賀の言葉『この子らを世の光に』は覚えておきましょう。
D 〇 適切です。
1 | A→C→E→B→D |
---|---|
2 | B→E→A→D→C |
3 | C→E→B→A→D |
4 | D→B→E→A→C |
5 | E→A→C→B→D |
正解 1
A 1947(昭和22)年 児童福祉法制定
B 1979(昭和54)年 国際連合「国際児童年」
C 1951(昭和26)年 児童憲章制定
D 1994(平成6)年 日本の国際連合「児童の権利に関する条約」批准
E 1959(昭和34)年 国際連合「児童の権利に関する宣言」採択
ABCD | |
1 | ○○×○ |
2 | ○×○× |
3 | ×○○○ |
4 | ××○○ |
5 | ×××× |
正解 3
A × 不適切です。第9条に「締約国は、児童がその父母の意思に反してその父母から分離されないことを確保する。ただし…」とあります。虐待し若しくは放置する場合等の分離は認めていますので「いかなる場合においても」ではありません。
B 〇 適切です。
C 〇 適切です。
D 〇 適切です
「児童の権利に関する条約」参照
1 | A:3ヶ月B:青少年 C: 満18歳に達するまでの者 |
---|---|
2 | A:3ヶ月B:少年 C:18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者 |
3 | A:満1歳B:少年 C:満18歳に達するまでの者 |
4 | A:満1歳B:青少年 C:満20歳に満たない者 |
5 | A:満3歳B:就学児 C:18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者 |
正解 3
1 乳児 ( A 満1歳 )に満たない者
2 幼児 ( A 満1歳 )から、小学校就学の始期に達するまでの者
3 ( B 少年 ) 小学校就学の始期から、( C 満18歳に達するまでの者 )
「児童福祉法」第4条第1項 参照。
1 | A:都道府県B:課題:C:支援D:相談 |
---|---|
2 | A:都道府県B:実情C:支援D:相談 |
3 | A:市町村B:課題C:情報D:要望 |
4 | A:都道府県B:課題C:支援D:要望 |
5 | A:市町村B:実情C:情報D:相談 |
正解 5
( A 市町村 )は、この法律の施行に関し、次に掲げる業務を行わなければならない。
1 児童及び妊産婦の福祉に関し、必要な( B 実情 )の把握に努めること。
2 児童及び妊産婦の福祉に関し、必要な( C 情報 )の提供を行うこと。
3 児童及び妊産婦の福祉に関し、家庭その他からの( D 相談 )に応ずること並びに必要な調査及び 指導を行うこと並びにこれらに付随する業務を行うこと。
4 前3号に掲げるもののほか、児童及び妊産婦の福祉に関し、家庭その他につき、必要な支援を行うこと。
「児童福祉法」第10条第1項 参照。
我が国においては、日本国憲法に個人の尊重と法の下の平等がうたわれ、( A )と( B )に向けた取組が行われている。
ところが、配偶者からの暴力は、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であるにもかかわらず、被害者の救済が必ずしも十分に行われてこなかった。また、配偶者からの暴力の被害者は、多くの場合女性であり、経済的自立が困難である女性に対して配偶者が暴力を加えることは、個人の尊厳を害し、( B )の妨げとなっている。
1 | A:虐待の防止B:社会福祉の推進 |
---|---|
2 | A:虐待の防止B:民主主義の実現 |
3 | A:人権の擁護B:男女平等の実現 |
4 | A:人権の擁護B:社会福祉の推進 |
5 | A:生存権の保障B:男女平等の実現 |
正解 3
我が国においては、日本国憲法に個人の尊重と法の下の平等がうたわれ、( A 人権の擁護 )と( B 男女平等の実現 ) に向けた取組が行われている。
ところが、配偶者からの暴力は、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であるにもかかわらず、被害者の救済が必ずしも十分に行われてこなかった。また、配偶者からの暴力の被害者は、多くの場合女性であり、経済的自立が困難である女性に対して配偶者が暴力を加えることは、個人の尊厳を害し、( B 男女平等の実現 )の妨げとなっている。
「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」を確認しておきましょう。
正解 2
1 〇 適切です。
2 × 不適切です。利用者支援事業特定型は、主に利用者支援を実施する事業形態です。保育所待機児のための相談援助に特化されている訳ではありません。
3 〇 適切です。
4 〇 適切です。
5 〇 適切です。
正解 1
1 × 不適切です。「母子保健法」第10条に「保健指導を受けることを推奨しなければならない」と規定されています。命令ではありません。
2 〇 適切です。
3 〇 適切です。
4 〇 適切です。
5 〇 適切です。
「母子保健法」を確認しておきましょう。
ABC | |
1 | ○○○ |
2 | ○○× |
3 | ○×○ |
4 | ×○○ |
5 | ××× |
正解 2
A 〇 適切です。
※「少子化社会対策白書」は、令和2年版が最新です。2019年度の夜間保育所の実施か所数は79か所です。
B 〇 適切です。
C × 不適切です。 病児保育事業は、病気の乳幼児や児童が対象です。保育を必要とする幼児以下のみを対象としている訳ではありません。
正解 1
1 × 不適切です。児童虐待の通告は「義務」です。「努めなければならない」は努力義務です。
2 〇 適切です。
3 〇 適切です。「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について」は第16次報告が最新です。心中以外の虐待死で実母が妊娠期・周産期に抱えていた問題は、「遺棄」が 35.2%と最も多く、次いで「予期しない妊娠/計画していない妊娠」24.1%、「妊婦健診未受診」22.2%でした。
4 〇 適切です。
5 〇 適切です。
ABCD | |
1 | ○○○× |
2 | ○○×× |
3 | ○××○ |
4 | ×○×○ |
5 | ××○× |
正解 2
A 〇 適切です。
B 〇 適切です。
C × 不適切です。登録里親世帯数は2011(平成23)年以降、5年間増加を続けています。
※「福祉行政報告例」は令和元年度が最新です。
D × 不適切です。里親等委託率は2006(平成18)年9.5%、2017(平成29)年18.3%と上昇傾向ですが、要保護児童全体の2割に満たない数です。
ABCD | |
1 | ○○○× |
2 | ○×○○ |
3 | ○×○× |
4 | ××○○ |
5 | ×××○ |
正解 3
A 〇 適切です。
B × 不適切です。「障害児入所支援」ではなく、「障害児通所支援」の一つである
C 〇 適切です。
D × 不適切です。保育所等訪問支援は幼稚園、認定こども園、小学校等も対象施設です。
正解 4
1 〇 適切です。
2 〇 適切です。
3 〇 適切です。
4 × 不適切です。 「少年法」における「少年」とは、20歳に満たないものです。
5 〇 適切です。
この法律は、( A )がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況 にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、( B )の機会均等を図るため、子どもの貧困対策に関し、基本理念を定め、( C )の責務を明らかにし、及び子どもの貧困対策の基本となる事項を定めることにより、子どもの貧困対策を総合的に推進することを目的とする。
1 | A:子どもの将来B:成長C:地方自治体 |
---|---|
2 | A:子どもの自立B:成長C:地方自治体 |
3 | A:子どもの自立B:成長C:国等 |
4 | A:子どもの自立B:教育C:地方自治体 |
5 | A:子どもの将来B:教育C:国等 |
正解 5
この法律は、( A 子どもの将来 )がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、( B 教育 )の機会均等を図るため、子どもの貧困対策に関し、基本理念を定め、( C 国等 )の責務を明らかにし、及び子どもの貧困対策の基本となる事項を定めることにより、子どもの貧困対策を総合的に推進することを目的とする。
「子どもの貧困対策の推進に関する法律」第1条 参照
※「子どもの貧困対策の推進に関する法律」は令和元年6月に改正されました。
( A )は、平成13年から開始した、母子の健康水準を向上させるための様々な取り組みを、みんなで推進する国民運動計画である。
( B )は、平成6年に策定された少子化対策のための最初の国の具体的な計画で、「今後の子育て支援のための施策の基本的方向について」のことを指す。
( C )は、5年間の計画期間における乳幼児の学校教育・保育・地域の子育て支援についての需給計画である。
1 | A:エンゼルプランB:健やか親子21 C:ゴールドプラン |
---|---|
2 | A:子ども・子育て新制度B:エンゼルプラン C:健やか親子21 |
3 | A:エンゼルプランB:健やか親子21 C:市町村子ども・子育て支援事業計画 |
4 | A:健やか親子21B:エンゼルプラン C:ゴールドプラン |
5 | A:健やか親子21B:エンゼルプラン C:市町村子ども・子育て支援事業計画 |
正解 5
( A 健やか親子21 )は、平成13年から開始した、母子の健康水準を向上させるための様々な取り組みを、みんなで推進する国民運動計画である。
( B エンゼルプラン )は、平成6年に策定された少子化対策のための最初の国の具体的な計画で、「今後の子育て支援のための施策の基本的方向について」のことを指す。
( C 市町村子ども・子育て支援事業計画 )は、5年間の計画期間における乳幼児の学校教育・保育・地域の子育て支援についての需給計画である。
正解 2
1 〇 適切です。
2 × 不適切です。要保護児童対策地域協議会の構成員には、保育所や幼稚園も含まれています。
3 〇 適切です。
4 〇 適切です。
5 〇 適切です。
「要保護児童対策地域協議会設置・運営指針」は令和2年3月31日に一部改正が出ています。
【事例】
Y保育所のX保育士は、5歳児クラスを担当している。このクラスに4月より入所したZ君は、母親と二人で生活している。彼は数日にわたり同じ服を着ていることが多く、時折異臭がすることもあ り、X保育士は所長に相談しながら様子を見ていた。
6月のある日、Z君がX保育士に「何日もお風呂に入っていないから体がかゆい」と訴えた。理由を尋ねると、Z君は「お金がなくて電気もガスも使えないから、しばらくはあったかいご飯やお風呂は我慢して、とお母さんが言ってた」と答えた。朝食はどうしたかを尋ねると、「何も食べていない」と答えた。
【設問】
次の文のうち、X保育士の対応として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A: 改めて所長にZ君の状況を伝え、保育所内で情報を共有し、職員全員でZ君と母親の支援を図る。
B: 家庭の状況や経済状況は個人情報に関わるので、母親からの相談があるまで何もせず見守る。
C: 不適切な養育が疑われる事例として、要保護児童対策地域協議会で検討し、市町村や関係機関と連携し、対応を図る。
D: Z君の母親に現在置かれている状況を確認し、社会資源に関する情報提供や市町村への仲介を提案する。
ABCD | |
1 | ○○○○ |
2 | ○○○× |
3 | ○×○○ |
4 | ○××○ |
5 | ××○○ |
正解 3
A 〇 適切です。
B × 不適切です。事例の場合、迅速な対応が必要と考えられます。母親からの相談があるまで何もせず見守るのは適切ではありません。保育士には守秘義務がありますが、児童虐待等に関しては守秘義務規定違反には該当しません。
C 〇 適切です。
D 〇 適切です。
【事例】
R君(6歳、男児)は、S保育所に通っており、両親ともにフルタイムで就労している。ある日、R君の担当であるT保育士は、R君の母親から「うちには、身近に子育てを手伝ってくれる人がいない。(R君の)小学校入学後の預け先や病気になった時が不安である」と相談された。
【設問】
次のうち、T保育士がR君の母親に利用を勧める事業や施設として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A: 児童自立生活援助事業
B: 放課後児童クラブ
C: 子育て援助活動支援事業
ABC | |
1 | ○○○ |
2 | ○○× |
3 | ○×○ |
4 | ×○○ |
5 | ×○× |
正解 4
A × 不適切です。児童自立生活援助事業(自立援助ホーム)は、義務教育終了後、児童養護施設、児童自立支援施設等を退所した者が対象の事業です。
B 〇 適切です。
C 〇 適切です。
【事例】
M保育所の5歳児クラスを担当するN保育士は、L君のことが気になっていた。L君は他児に対して威圧的な態度を取り、手が出るなどの行動があった。1週間前、L君の脇腹にあざらしきものが あった。L君に確認したところ、「お母さんにたたかれた」と答えた。今日、改めて着替えの際に確認したところあざの数が増えていた。また、母親の様子を改めて確認してみると、N保育士には表情 が硬いように感じられ、またL君を会話もなく連れて帰った。
園長と話をし、M保育所内で話し合いを行った。その結果、現時点ではL君が虐待を受けていると は断定できず、また関係機関に連絡すると虐待として対応される可能性もあるが、M保育所と母親と の良好な関係ができているM保育所で支えていく方針となった。しかし、N保育士はL君への身体的虐待等が起きている可能性を感じ、具体的な対応が必要ではないかと感じた。
【設問】
次の文のうち、N保育士の対応として不適切な記述を一つ選びなさい。
1: 虐待の可能性が疑われるため、職員会議にて協議の上であざの写真を撮り、保育所内のセキュリ ティを保てる場所で保管した。
2: 家庭内での親子の関係性が気になることについて、匿名で児童相談所へ通告した。
3: 身体的虐待が起きていると判断できるまで、引き続き保育所内での対応に留め、見守りを行った。
4: 保育所の対応方針では限界があると考え、個人で市町村へ通告した。
5: 保育所内で引き続き対応について協議ができるよう、園長や他の保育士に働きかけた。
正解 3
1 〇 適切です。
2 〇 適切です。
3 × 不適切です。L君への確認、あざの数が増えていた状況から、身体的虐待が疑われます。N保育士が感じたように具体的な対応が必要です。
4 〇 適切です。
5 〇 適切です。