平成31年度 保育試験 過去問題
1 | 市町村から児童相談所への事案送致を新設した。 |
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2 | 市町村が設置する児童福祉審議会の調整機関について、専門職を配置しなければならないとした。 |
3 | 一時保護中の18歳以上の者等について、22歳に達するまでの間、新たに施設入所等措置を行えるようにした。 |
4 | 児童虐待の疑いがある保護者に対して、再出頭要求を経ずとも、裁判所の許可状により、児童相談所による臨検・捜索を実施できるものとした。 |
5 | 児童虐待の発生予防に資するため、都道府県は、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を行う母子健康包括支援センターの設置に努めるものとした。 |
正解 4
1 × 不適切です。「市町村から児童相談所への事案送致」ではなく「児童相談所から市町村への事案送致」です。「児童福祉法」第26条第1項3号参照。
2 × 不適切です。「児童福祉審議会」ではなく「要保護児童対策地域協議会」です。「児童福祉法」第25条の2第7項参照。
3 × 不適切です。「一時保護」ではなく「児童自立生活援助事業」です。「児童福祉法」第6条の3第1項第2号参照。
4 〇 適切です。
5 × 不適切です。「母子保健法」第22条参照。
※「児童福祉法」及び「児童虐待の防止等に関する法律」は令和2年版(一部改正)があります。
里親が行う養育は、委託児童の( A )を尊重し、基本的な( B )を確立するとともに、豊かな人間性及び社会性を養い、委託児童の( C )を支援することを目的として行われなければならない。
1 | A 最善の利益B 生活習慣C 発達 |
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2 | A 最善の利益B 人間関係C 自立 |
3 | A 最善の利益B 生活習慣C 自立 |
4 | A 自主性B 人間関係C 発達 |
5 | A 自主性B 生活習慣C 自立 |
正解 5
里親が行う養育は、委託児童の( A 自主性 )を尊重し、基本的な( B 生活習慣 )を確立するとともに、豊かな人間性及び社会性を養い、委託児童の( C 自立 )を支援することを目的として行われなければならない。
「里親が行う養育に関する最低基準」第4条第1項参照。
1 | 親権者等は、児童相談所長や児童福祉施設の施設長、里親等による監護措置を、不当に妨げてはならない。 |
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2 | 児童相談所長は、親権喪失、親権停止及び管理権喪失の審判について家庭裁判所への請求権を有する。 |
3 | 里親等委託中及び一時保護中の児童に親権者等がいない場合には、市町村長が親権を代行する。 |
4 | 子の親族及び検察官のほか、子、未成年後見人及び未成年後見監督人も、親権の喪失等について、家庭裁判所への請求権を有する。 |
5 | 家庭裁判所は、「父又は母による親権の行使が困難又は不適当であることにより子の利益を害するとき」に、2年以内の期間を定めて親権停止の審判をすることができる。 |
正解 3
1 〇 適切です。
2 〇 適切です。
3 × 不適切です。親権者がいないときの親権執行者は「市町村長」ではなく「児童相談所長」です。
4 〇 適切です。
5 〇 適切です。
A B C | |
1 | ア エ ウ |
2 | ア カ オ |
3 | イ エ ウ |
4 | イ オ ウ |
5 | イ カ オ |
正解 1
・ 子ども期のすべては、その( A ア 年齢 )に応じた発達の課題を持ち、その後の成人期の人生に向けた準備の期間でもある。社会的養護は、未来の人生を作り出す基礎となるよう、子ども期の健全な心身の発達の保障を目指して行われる。
・ 特に、人生の基礎となる乳幼児期では、( B エ 愛着関係 )や基本的な信頼関係の形成が重要である。子どもは、( B エ 愛着関係 )や基本的な信頼関係を基盤にして、自分や他者の存在を受け入れていくことができるようになる。( C ウ 自立 )に向けた生きる力の獲得も、健やかな身体的、精神的及び社会的発達も、こうした基盤があって可能となる。
「児童養護施設運営指針」の「社会的養護の原理」参照。
注)情緒障害児短期治療施設は、平成28年の「児童福祉法」改正により児童心理治療施設と改称されている。
1 | A B |
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2 | A C |
3 | A D |
4 | B C |
5 | B D |
正解 4
A × 不適切です。「経験主義的アセスメント」ではなく「医学的、心理学的、社会学的アセスメント」です。
B 〇 適切です。
C 〇 適切です。
D × 不適切です。「保護者の意向」ではなく「治療目標」です。
1 | ケースワークとは、地域にあるニーズや生活問題の解決のために、サービスの開発や組織化を図り、住民が主体的に問題解決に取り組めるようにする技法である。 |
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2 | アウトリーチとは、支援において他領域の専門的知識や技術を要するときに、他の専門職から助 言を受けることである。 |
3 | ソーシャルアクションとは、福祉ニーズの充足のために、社会環境の改善や制度等の創設・改善等を目指して、市民・組織・行政等に働きかける技法である。 |
4 | ネットワーキングとは、複合的な問題を抱える利用者の生活上のニーズを充足させるため、適切な社会資源と利用者を結びつけ調整する技法である。 |
5 | ソーシャル・アドミニストレーションとは、意図的なグループ体験やメンバー相互の関係を活用して、個々の力を高め問題解決するための対人援助技術である。 |
正解 3
1 × 不適切です。「ケースワーク」ではなく「コミュニティワーク」に関する記述です。
2 × 不適切です。「アウトリーチ」ではなく「コンサルテーション」に関する記述です。
3 〇 適切です。
4 × 不適切です。「ネットワーキング」ではなく「ケアマネジメント」に関する記述です。
5 × 不適切です。「ソーシャルアドミニストレーション」ではなく「グループワーク」に関する記述です。
1 | この事業が対象とする年齢は、年度末の時点で26歳までの者である。 |
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2 | 対象となる者は、里親等への委託や、児童養護施設等への入所措置の経験がない在宅で生活している者を含んでいる。 |
3 | 実施主体は、市町村に限定されている。 |
4 | 継続支援計画は、原則措置解除後に作成することとされている。 |
5 | この事業を行う際には、生活相談支援担当職員を配置することとされている。 |
正解 5
1 × 不適切です。「26歳」ではなく「22歳」です。
2 × 不適切です。在宅で生活している者は、対象に含まれません。
3 × 不適切です。実施主体は、都道府県、指定都市、児童相談所設置市です。
4 × 不適切です。「措置解除後」ではなく「措置解除前」です。
5 〇 適切です。
親とのコミュニケーションにおいて、家庭支援専門相談員に求められる技術は、「受容」「 ( A )」「傾聴」である。虐待を行ったため、否定されている親の持ついろいろな思いを「受容」や「( A )」することで、親との( B )を作り出されることが支援の大きな鍵となる。親を( C )するという姿勢も大切である。その前提としてそれぞれの親たちが持っている困難を乗り越える力を正しく評価し伝えると共に、かかわりを通じて更に前向きな力に変容できるよう支援することが重要である。その支援において大切なことが積極的な「傾聴」である。
A B C | |
1 | ア エ オ |
2 | ア オ カ |
3 | イ ウ オ |
4 | イ エ カ |
5 | カ ウ オ |
正解 3
親とのコミュニケーションにおいて、家庭支援専門相談員に求められる技術は、「受容」 「 ( A イ 共感 ) 」「傾聴」である。虐待を行ったため、否定されている親の持ついろいろな思いを「受容」や「( A イ 共感 ) 」することで、親との( B ウ 信頼関係 )を作り出されることが支援の大きな伴となる。親を( C オ エンパワメント )するという姿勢も大切である。その前提としてそれぞれの親たちが持っている困難を乗り越える力を正しく評価し伝えると共に、かかわりを通じて更に前向きな力に変容できるよう支援することが重要である。その支援において大切なことが積極的な「傾聴」である。
1 | 母子支援員 ―――― 児童養護施設および乳児院にのみ配置が義務づけられている。 |
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2 | 心理療法担当職員 ― 児童心理治療施設にのみ配置が義務づけられている。 |
3 | 児童指導員 ―――― 児童自立支援施設にのみ配置が義務づけられている。 |
4 | 看護師 ―――――― 乳児院において配置が義務づけられている。 |
5 | 児童福祉司 ―――― 児童養護施設において配置が義務づけられている。 |
正解 4
1 × 誤りです。「児童養護施設および乳児院」ではなく「母子生活支援施設」です。
2 × 誤りです。「児童心理治療施設」だけでなく対象児童が10人以上いる「児童養護施設」と「児童自立支援施設」、対象となる乳幼児または保護者が10人以上いる「乳児院」、対象の母または子どもが10人以上いる「母子生活支援施設」においても、配置が義務付けられています。
3 × 誤りです。「児童自立支援施設」には、児童指導員の配置は義務づけられていません。「乳児院」「児童養護施設」「障害児入所施設」「児童自立支援施設」「母子生活支援施設」等において、児童の自立促進や生活指導等の援助を行います。
4 〇 記述の通りです。
5 × 誤りです。「児童養護施設」には、児童福祉司の配置は義務づけられていません。「児童相談所」に配置されます。
【事例】
Lさん(50代、女性)と、その夫のMさん(50代、男性)は、一人娘が大学に入学したことを機に、養育里親として子どもを育てたいと考えていた。そこで、どのようにしたら養育里親として子どもを養育することができるのか、児童相談所に相談することとした。
【設問】
次の文のうち、相談を受けた児童相談所の担当職員が行う説明として不適切な記述を一つ選びなさい。
1 | 里親を希望する理由や動機について確認する必要があることを伝える。 |
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2 | 里親として委託児童を養育するにあたっては、家族の理解や協力が必要であることを伝える。 |
3 | 委託後に、子どもの発達の遅れや障害が見つかることもあることを伝える。 |
4 | 委託される子どもの年齢と里親の年齢との差は45歳までと定められていることを伝える。 |
5 | 里親は、児童相談所などの関係機関等と協力し、子どもを養育することが求められることを伝える。 |
正解 4
1 〇 適切です。
2 〇 適切です。
3 〇 適切です。
4 × 不適切です。養育里親については、年齢制限は特に明記されていません。
5 〇 適切です。