令和2年度 保育試験 過去問題
ABC | |
1 | ○○○ |
2 | ○○× |
3 | ○×○ |
4 | ×○× |
5 | ××○ |
正解 3
A 〇 適切です。
B × 不適切です。相互作用説とは、遺伝要素と環境要素が互いに影響し合い発達していく考え方です。輻輳説は足し算的な考え方とするなら、相互作用説は掛け算的に遺伝と環境が影響しあい発達していくと考えます。相互作用説の中でも具体的な遺伝と環境の関係性について説明しているのが、ジェンセンが唱えた環境閾値説です。
C 〇 適切です。
保育者は乳児の( A )を読み取るだけでなく、それに調子を合わせるということもある。例えば、おもちゃを持って喜んで大声で「あー!」という子に、保育者がダンサーのように上半身を大きく振って見せたりする場合に、その保育者の身体の動き(動作という様式)がその子の「あー!」という声(発声という様式)と同じくらい喜びに満ちていて、盛り上がりのテンポも( B )していることがある。
このような乳児の( A )に対して、保育者が別の様式で対応することを( C )は、( D )と呼んだ。これによって、乳児自身の情動を自分ではっきりと捉えやすくなると考えられる。また、乳児は自分の情動を他者と( E )できる経験を重ねていく。
ABCDE | |
1 | オカアイウ |
2 | オカエサウ |
3 | オカコイキ |
4 | ケクエサウ |
5 | ケクコサキ |
正解 4
保育者は乳児の( A:ケ 情動表出 )を読み取るだけでなく、それに調子を合わせるということもある。例えば、おもちゃを持って喜んで大声で「あー!」という子に、保育者がダンサーのように上半身を大きく振って見せたりする場合に、その保育者の身体の動き(動作という様式)がその子の「あー!」という声(発声という様式)と同じくらい喜びに満ちていて、盛り上がりのテンポも( B:ク 同期 )していることがある。
このような乳児の( A:ケ 情動表出 )に対して、保育者が別の様式で対応することを( C:エ スターン(Stern, D.N.) )は、( D:サ 情動調律 )と呼んだ。これによって、乳児自身の情動を自分ではっきりと捉えやすくなると考えられる。また、乳児は自分の情動を他者と( E:ウ 共有 )できる経験を重ねていく。
ABCD | |
1 | 〇〇×× |
2 | 〇×〇× |
3 | 〇××〇 |
4 | ×〇×× |
5 | ××〇〇 |
正解 5
A × 不適切です。愛着の形成過程を4段階で示したのは、ボウルビィです。
B × 不適切です。ストレンジ・シチュエーション法では、赤ちゃんと母親のアタッチメントの発達や類型を明らかにする実験観察法であることから、「観察不可能」は誤りです。
C 〇 適切です。
D 〇 適切です。
abcd | |
1 | イアウエ |
2 | イオウエ |
3 | イオカク |
4 | キアカエ |
5 | キオカク |
正解 2
a イ 「計数」とは、数をかぞえることを言います。
b オ 「基数の原理」とは、物の集まりを数えた時に、最後の数詞がその物の集まり全体を表すということです。
c ウ 折り紙を硬貨や紙幣に「見立て」て、イメージして遊んでいます。
d エ 現実を手掛かりにしながらイメージを膨らませているので「想像」です。
ABCD | |
1 | 〇〇〇〇 |
2 | 〇〇×× |
3 | 〇×〇× |
4 | ×〇×〇 |
5 | ××〇〇 |
正解 5
A × 不適切です。まずは気持ちを受け止め、応えていくことが大切です。
B × 不適切です。双方の子どもの気持ちを聞き、その上で相手の気持ちを伝えてあげることが大切です。
C 〇 適切です。
D 〇 適切です。
1 | A→C→B→D |
---|---|
2 | A→C→D→B |
3 | C→A→B→D |
4 | C→A→D→B |
5 | D→C→A→B |
正解 4
A “子ども ― 保育者 ―わんわん・電車(モノ)”の三項関係です。
B 「○○どれ?」と聞かれたときに、その答えを指すことを「応答の指差し」と呼びます。応答の指差しは、1歳前後から1歳半にかけて獲得されます。応答の指差しをもって指差しは完成するといわれています。
C “子ども ― ぬいぐるみ(モノ)”の二項関係です。
D 三項関係では、自己と他者以外のものも含めたコミュニケーション(犬を指さして保育者と一緒に見る)が可能になります。
パーテン(Parten, M.B.)は、子どもの遊びの形態とその発達過程について、「何もしていない」「( A )」「( B )」「平行遊び」「連合遊び」「( C )」の順に、6つに分類した。そして、「( B )」は他者に関心が向いているので「( A )」より発達した形態であり、「連合遊び」は仲間とやりとりをして一緒に遊ぶが( D )されておらず、3~4歳頃にみられるとした。
その後の遊びの形態とその発達過程の研究において、「( A )」は5歳児でも活動内容によってはみられることから、未熟な形態というより、子どもの選択であるとの考えが示されている。従って、保育士は一人一人の子どもの遊びを理解して対応することが大切である。
ABCD | |
1 | アオイカ |
2 | アクキエ |
3 | ウクイカ |
4 | クアキエ |
5 | クオイカ |
正解 2
パーテン(Parten, M.B.)は、子どもの遊びの形態とその発達過程について、「何もしていない」「( A:ア 一人遊び )」「( B:ク 傍観的行動 )」「平行遊び」「連合遊び」「( C:キ 協同遊び )」の順に、6つに分類した。そして、「( B:ク 傍観的行動 )」は他者に関心が向いているので「( A:ア 一人遊び )」より発達した形態であり、「連合遊び」は仲間とやりとりをして一緒に遊ぶが( D:エ 組織化 )されておらず、3~4歳頃にみられるとした。
その後の遊びの形態とその発達過程の研究において、「( A:ア 一人遊び )」は5歳児でも活動内容によってはみられることから、未熟な形態というより、子どもの選択であるとの考えが示されている。従って、保育士は一人一人の子どもの遊びを理解して対応することが大切である。
ABCD | |
1 | アカウエ |
2 | アクキオ |
3 | イカウエ |
4 | イカキオ |
5 | イクキエ |
正解 5
・ 2歳頃になると、心の中に( A:イ 表象 )が形成され、直接経験していない世界について考えられるようになり、その場にいないモデルの真似をしたり、見立てる遊びをしたりする姿が見られる。
・ 幼児には、自分の体験を離れて、他者の立場から見え方や考え方、感じ方を推測することが難しい( B:ク 自己中心性 )がみられる。
・ 幼児は、人が内面の世界を持っているということ、心あるいは精神を持っているということに気付きはじめ、その理解を( C:キ 心の理論 )と呼ぶ。
・ 幼児の思考は、直接の知覚や行為に影響を受けやすく、例えば( D:エ 保存 )課題では、物の知覚が変化しても物の本質は変わらないということを考慮できず、見え方が変化すると数や量まで変化すると判断する。
ABCD | |
1 | ○○○× |
2 | ○○×× |
3 | ○×○○ |
4 | ×○×○ |
5 | ××○○ |
正解 3
A 〇 適切です。
B × 不適切です。「ルールのある遊びを一緒に楽しめるようになる」のは4~5歳です。
C 〇 適切です。
D 〇 適切です。
他者の行動やそれに伴う結果を見ることによって、その行動を習得する学習を( A )という。( B )は( A )を中心として( C )学習理論を提唱した。例えば、おもちゃを片付けて保育士に褒められた他児を見た幼児が、同じように片付ける。また、外履きを脱いだままにして保育室に入ろうとする他児が注意されているのを見た幼児が、自分の外履きを靴箱にしまう。このような学習形態は保育場面でも多く見られる。他者の行動を見ることにより行動を習得することから、( D )ともいわれる。
ABCD | |
1 | アイオエ |
2 | アイオキ |
3 | ウイオエ |
4 | ウカクエ |
5 | ウカクキ |
正解 1
他者の行動やそれに伴う結果を見ることによって、その行動を習得する学習を( A:ア 観察学習 )という。( B:イ バンデューラ(Bandura, A.) )は( A:ア 観察学習 )を中心として( C:オ 社会的 )学習理論を提唱した。例えば、おもちゃを片付けて保育士に褒められた他児を見た幼児が、同じように片付ける。また、外履きを脱いだままにして保育室に入ろうとする他児が注意されているのを見た幼児が、自分の外履きを靴箱にしまう。このような学習形態は保育場面でも多く見られる。他者の行動を見ることにより行動を習得することから、( D:エ モデリング )ともいわれる。
abcd | |
1 | ○○○○ |
2 | ○○×× |
3 | ○××○ |
4 | ×○○× |
5 | ××○○ |
正解 3
a 〇 適切です。
b × 不適切です。身体的な健康状態は低下していきますが、高齢になるほどネガティブ感情を最小にして、ポジティブ感情を最大にする「心理的適応」が行われています。これは「社会情緒的選択理論(情緒的調整)」と呼ばれています。
c × 不適切です。老化のスピードは体質等の生得的基盤に生活・環境要因が複雑に影響を与えています。
d 〇 適切です。
ABCDE | |
1 | ○○×○× |
2 | ○×○×○ |
3 | ○××○○ |
4 | ×○××○ |
5 | ××○○× |
正解 1
A 〇 適切です。
B 〇 適切です。
C × 不適切です。自分の子どもに関心が集中しても、子どもを通した世界が広がりますので親自身の視野が狭くなることはありません。
D 〇 適切です。
E × 不適切です。子育てとは自己犠牲ではなく、育むことで親である自身も育ち、親子で育ちあいの相互性を実感することでもあります。
1 | 養護と教育を一体的に展開するということは、保育士等が子どもを一人の人間として尊重し、その命を守り、情緒の安定を図りつつ、乳幼児期にふさわしい経験が積み重ねられていくよう丁寧に援助することを指す。 |
---|---|
2 | 子どもが、自分の存在を受け止めてもらえる保育士等や友達との安定した関係の中で、自ら環境に関わり、興味や関心を広げ、様々な活動や遊びにおいて心を動かされる豊かな体験を重ねることを通して、資質・能力は育まれていく。 |
3 | 乳幼児期の発達の特性を踏まえて養護と教育が一体的に展開され、保育の内容が豊かに繰り広げられていくためには、子どもの傍らに在る保育士等が子どもの心を受け止め、応答的なやり取りを重ねながら、子どもの育ちを見通して、援助していくことが大切である。 |
4 | 3歳以上児の保育の内容は、「健やかに伸び伸びと育つ」「身近な人と気持ちが通じ合う」「身近なものと関わり感性が育つ」という視点とともに、養護及び教育の一体性を特に強く意識して行われることが重要である。 |
5 | 保育においては、子どもが現在を最も良く生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培うために、環境を通して養護及び教育を一体的に行っている。 |
正解 4
1 〇 適切です。
2 〇 適切です。
3 〇 適切です。
4 × 不適切です。「健やかに伸び伸びと育つ」「身近な人と気持ちが通じ合う」「身近なものと関わり感性が育つ」は乳児保育に関わるねらい及び内容の記述です。
5 〇 適切です。
ABCD | |
1 | 〇〇〇× |
2 | 〇〇×〇 |
3 | 〇×〇× |
4 | ×〇×〇 |
5 | ××〇〇 |
正解 4
A × 不適切です。「入所時から日本語を覚えるように働きかける」ことは不適切です。日本語によるコミュニケーションがとりにくいこと、文化や習慣が異なること等から、保護者は子育てに困難や不安、負担感を抱きやすい状況にあり、各家庭の状況等に応じた個別の支援が必要となります。
B 〇 適切です。
C × 不適切です。長い目で見守ることも大切ですが、「入所から半年以上経過」していることから、個別の支援が必要です。
D 〇 適切です。
保育の場では、( A )観察法が主であると捉えられるが、( B )観察法のように、仮説を意識することも大切である。例えば、どういう状況でいざこざが起こりやすいのか、いざこざが起こる前には子ども達にどのような行動がみられたか、1日の保育の中でどのような時間帯に起こりやすいかなど、具体的に多様な側面から子ども理解を深め、適切な援助や環境構成につなげることができる。
さらに、保育における子ども理解を深めるために、保育士は子どもの話をよく聞き、子どもに寄り添い、受け入れ、( C )に関わっていく。いざこざをしばしば起こしているようにみえる子どもを、保育者の価値観や基準だけで「良い/悪い」と決めるのではなく、子どもの( D )も含めて、子どもの行動を理解しようとすることが大切である。
ABCD | |
1 | アウオキ |
2 | アエカキ |
3 | アエカク |
4 | イウオキ |
5 | イウカク |
正解 2
保育の場では、( A:ア 自然 )観察法が主であると捉えられるが、( B:エ 実験 )観察法のように、仮説を意識することも大切である。例えば、どういう状況でいざこざが起こりやすいのか、いざこざが起こる前には子ども達にどのような行動がみられたか、1日の保育の中でどのような時間帯に起こりやすいかなど、具体的に多様な側面から子ども理解を深め、適切な援助や環境構成につなげることができる。
さらに、保育における子ども理解を深めるために、保育士は子どもの話をよく聞き、子どもに寄り添い、受け入れ、( C:カ 共感的 )に関わっていく。いざこざをしばしば起こしているようにみえる子どもを、保育者の価値観や基準だけで「良い/悪い」と決めるのではなく、子どもの( D:キ 気持ち )も含めて、子どもの行動を理解しようとすることが大切である。
ABCD | |
1 | ○○○○ |
2 | ○○×× |
3 | ○××○ |
4 | ×○○× |
5 | ××○○ |
正解 1
A 〇 適切です。
B 〇 適切です。
C 〇 適切です。
D 〇 適切です。
【事例】
担当保育士が食事用のエプロンに替え三角巾をしていると、Hちゃんは、ぴょんぴょんと身体を弾ませ「ンマ ンマ」と言い、喜んでいる。「待っててね」と言うとわかったかのように目を細めて笑った。保育室の戸が開いたので、Hちゃんはじっと見ていたが、訪問者が近づいてくると下を向いて指しゃぶりを始めた。顔を上げ訪問者と目が合ったとたん大泣きし、保育士に手を出して抱っこを求める。訪問者が退室すると安心して食事の席につく。
食事が始まると、「ンマ ンマ」と催促をする。保育士が「あー、んまね」と口に入れると、もぐもぐしながら保育士の顔を見て、両手を頬に当ておいしいというしぐさをする。「おいしいのね、よかったね」と言うと、おいしいということが伝わったと感じたのか目を細めて笑い、「あーあー」と声を出し、さらに両手で頭をたたいてみせた。
【設問】
次のA~Dのうち、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 見知らぬ人が近づくと、不安になり混乱して食べることが難しくなることも、人見知りの時期には生じる。
B 毎日同じ場所や一定の流れのなかで食べることは、子どもに安定をもたらし、スクリプトの形成を促す。
C 子どもが一定の時間内に一定の量を食べることのみに集中できるような生活リズムを確立することは重要である。
D 保育士との応答的なやりとりのなかで、「上手に食べたね」「おいしかったね」と共感されながら食べられるようになっていく。
ABCD | |
1 | ○○○○ |
2 | ○○×○ |
3 | ○××○ |
4 | ×○○× |
5 | ×××× |
正解 2
A 〇 適切です。
B 〇 適切です。
C × 不適切です。「一定の量を食べることのみに集中」は不適切です。完食にこだわらず、個々の子どもの適量を把握し、適量分を介助します。
D 〇 適切です。
【設問】
次のA~Dのうち、【図】を説明する文として適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 日本の夫の家事・育児関連時間は1日あたり 83 分であり、図中7か国の中で最も低い水準であるが、そのうち育児の時間の占める割合は最も多い。
B 妻と夫の育児の時間の合計が、一番長いのは日本であり、一番短いのはスウェーデンである。
C 妻と夫の家事・育児関連時間の合計が、一番長いのは日本であり、次に長いのはドイツである。
D 夫の育児の時間が最も長いのは、アメリカである。妻の育児の時間が最も長いのは、日本である。
ABCD | |
1 | ○○×× |
2 | ○×○× |
3 | ○××○ |
4 | ×○○○ |
5 | ×○×○ |
正解 3
A 〇 適切です。
B × 不適切です。一番短いのはフランスです。
C × 不適切です。一番長いのはドイツです。
D 〇 適切です。
※「少子化対策白書」は令和4年版が最新ですが、今回の図の内容は変わりません。
感覚統合療法とは、学習スキルや( A )スキルの獲得よりも発達障害児の( B )神経系の機能を改善することを目的として考案された。子どもに対して( C )な計画を立て、子どもの( D )取り組みを重視し、スイングやボールプール、平均台などの器具を用いて行う。
ABCD | |
1 | アウオキ |
2 | アエカキ |
3 | イウオキ |
4 | イウカク |
5 | イエカク |
正解 2
感覚統合療法とは、学習スキルや( A:ア 運動 )スキルの獲得よりも発達障害児の( B:エ 中枢 )神経系の機能を改善することを目的として考案された。子どもに対して( C:カ 個別的 )な計画を立て、子どもの( D:キ 能動的 )取り組みを重視し、スイングやボールプール、平均台などの器具を用いて行う。
ABCD | |
1 | ○○○○ |
2 | ○○×× |
3 | ○××○ |
4 | ××○○ |
5 | ×××× |
正解 1
A 〇 適切です。
B 〇 適切です。
C 〇 適切です。
D 〇 適切です。